年毎に目肥え耳肥え婚期越え 塾女 8
子供2人で ママはシングル
婚期とは何の事だ
結婚に適した年齢、即ち結婚適齢期のことか。
確かに世間体が良くない年齢は有るだろうが、
結婚は何才でしても不都合はないはずだ。
結婚適齢期など無いのだ。
ただ結婚にはチャンスがある。
チャンスが来る年齢は人によって大いに異なる。
チャンスが来た時の年齢を適期齢といえば、結婚適期齢はある。
老人ホームの入居者同志が結婚しようが、
30才も40才も年の離れた男女が結婚しようが、
二人にとってはこの上も無い好機のはずだ。
どうして2人を結婚適齢期でないと、誰がいえるのか。
そして夫々の年齢は結婚適期齢であるだけだ。
時代劇では政略結婚で10才にも満たない幼児が結婚させられる場面が出てくる。
このような時代背景の中で、これはこれで「結婚適時齢」なのだ。
ただ女性の場合は出産適齢期というのはあるだろう。
健康な子を生み、健やかに育てるのに適した年齢はあるはずで、
幼児や老齢者は出産適齢期から外れている事は確かだろう。
だが出産適齢期が結婚適齢期だとどうして言えるのだ。
結婚と出産は、時代の進歩とともに、全く別ものになった。
今や、結婚などしていなくても出産できる世の中になった。
しかし野獣の世界では、
出産適齢期に牡も雌も結婚を志向するのが普通だと思う。
この点人は随分と遠くまで進歩してしまったものだ。
権利だ、自由だ、規制緩和だと言って進歩したと言う。
時代は、男女に機会を均等に与えるように変った。
でも男と女は違うから、
均等に与えられた機会を同じように活用すると違いが出る。
顕著な其れは子供だ。
男女機会均等法に沿って、
男でも女でも同じような立場の人であれば、
同じ金額の給料が支給されるように、
会社の賃金体系は改定された。
待ち構えていた様に、小学生くらいの子供を抱えた何人かの熟女が、
亭主を追い出すようにして離婚したのだ。
離婚すると世帯主手当てが付いて、給料は大幅にアップすると言う。
安月給で、勝手に自分の給料を使って遊びまわる亭主が居るより、
子供にはそれほど手がかからなくなったいま、
離婚して自分が世帯主となって、
自分の給料で思う様に生活をした方が楽だというのだ。
可愛い子供がいれば働き甲斐もあるという。
「好きな時に」「好きな人」と「好きな場所で」「好きな事」
が出来る。
欲望が「JUST IN TIME 」で満たされる様に
「欲望の生産性」が改善され、
結婚など只の「レッテル・看板」で、実態は手広く多角経営なのだ。
目や耳そして鼻も舌も肥え、触覚も肥えてくれば、
男は道具だと言うのか。
亭主は邪魔だと言うのか。
子供には血の繋がりがで愛情を持てるが、
もともと他人だった人には熱が冷めれば愛情などは感じないと言うのか。
子供は父親と好きな時に、たまに会えれば
父親の愛情は其れだけで充分だというのか。
官能と肉体とが肥えて肥満化し、
心は拒食症で、痩せ衰えて重態ではないのか。
野獣の心は肥えているのだろうか。
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