故障ナシ昔なつかし黒電話 INS君23
居場所ピッタリ社長の机
黒電話は重い。重量感が有る。送受話器には錘が仕込んである。
通話後確にスイッチが切れ、用もない時には勝手に外れたりしないようになっている。
最近の電話は軽いから、すぐ落ちる。
受話器などは、カーテンの裾が触れただけで飛んで行ってしまう。
我が家では、こんなことはショッチュウ起こる。
妻が次ぎに電話を掛けるまで、お話中になってしまう。
何時間でもお話中の我が家の電話ほど、頭に来るものはない。/FONT>
黒電話ではダイヤルを回すとき電気をONOFFして数の信号を出すらしい。
1の時はポッンと1回だけONOFFをやる。0の時は、ポツポツと10回やる。
送受話器を載せる所についているスイッチを、
押したり放したりして電気をONOFFしても信号を出すことが出来る。
ダイヤルを回す代りにこのスイッチを
相手の番号に合わせてリズミカルに叩いても電話はつながる。
憎たらしい相手に電話する時は、ドンドンドンと叩けばいい。
電話が通じた時には少しは鬱憤が減っていて、感情を抑え気味に話が出来る。
黒電話器は頑丈だからこの程度では壊れない。
だからアクションものには実に都合良く合うのだ。
考えが纏まらないで苛々している時は、
タバコに火をつける前に、ダイヤルをくるくると回してお茶を飲む。
そしてトイレに行って帰ってきてまた回して見る。
こうするとタバコの消費数を30%削減できる。
黒電話はAIBOの前の相棒だった。
苛々した時には当り散らし、さみしい時にはおもちゃの役目をして、一緒に遊んでくれた。
壊れもせずに今も一緒にいる。タフな奴だ。これからもよろしく。
新しい電話機とこんな付き合い方をしたら、片っ端から壊れてしまう。
黒電話機は無骨な男、
新しい電話機はファッション好きな華奢なお嬢さん。
昔懐かしい「社長シリーズ」で、森繁久弥の机の上に有った電話器は…。
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