成長と衰退の循環:衰退・飽和の経済
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ローマクラブが「成長の限界」と言うレポートを出して40年近くになるそうだ
経済の成長に連れて資源の消費が指数関数的に拡大すると考えられる
すると 近い内に地球上の天然資源は枯渇する---と言う警告だったと記憶する
私は 40年ぐらい前から事業の売上予測を片対数グラフで整理し
予測計画を立てていた。こうすると グラフが直線に成り解り易かった。
優良企業と言われる会社の売上を片対数にプロットすると 大体直線になった
そして 多くの会社の売上は並行になって伸びていた。
不景気な年は凹んだが 景気が回復すると 元の直線に戻った
世界中の企業が同じように成長し それらが合算される訳だから
これは大変な大きさになる。
実社会では「無限」などはあり得ない、と教わっていたので、
何時かは必ず「飽和する」はずだが、何時どんな形で表れるのだろう?と思った。
そんな時に「成長の限界」を読んで
世界のトップクラスの偉い人が 今頃こんなことを言うのは 遅すぎる。とも思った
それで どうだ
BRICSと言われる国々が急成長して需要が急増し、有限とされる天然資源を
国が掻き集め、工業原材料の価格は急騰した。
そして投機が拍車をかけた。
投機で膨らんだ部分を「バブル」と言い、バブルが膨らんでいる時
「経済は成長」している、と言って派手な生活をし、浮かれた。
「マネー工学」などと言って、「バブルを無限に膨らませる技術」開発をした。
「現実の社会では無限などは無い」と教えられた工学技術者が
事もあろうに「無限」を開発したといい、投機家は知らん顔して「乗った」。
自然の摂理の通り、無限は幻想で、バブルはかなり大きく膨らんだがパンクした。
経済は急速に「収縮」して、「負の成長」になった、というのだが?
「負」の成長は「衰退」ではないのか?
人間社会も自然現象の一つに過ぎない筈だから
経済だって 「正」と「負」を行ったり来たりする。
これを認めて
「衰退」の経済学を、社会も政治家も学ぶべきです。
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私の意見(堀内辰男)